経営再建中のJ1サガン鳥栖は5日、臨時株主総会を開き、減資と増資、新たな5人の取締役選任について決議した。

財務体質改善のため減資を図るとともに、第三者割当増資による資金調達で約6億9000万の債務超過の一部解消を行う。スポンサー獲得増などで今期の黒字転換を予定、スポンサー収入で15~18億を目指すという22年度での債務超過解消を計画している。

4月に20年度決算で3期連続赤字と、約6億9000万の債務超過が発表された。本来なら3期連続赤字や債務超過に陥るとクラブライセンスは交付されずJ3以下へ降格となる。しかし、Jリーグがコロナ禍の影響により猶予期間を設けたことで特例措置に救われた。ただ、チーム存続のためにも経営危機からの脱却は急務だった。

オンライン会見に臨んだ福岡淳二郎社長は「まだまだ財政上厳しい状況」と、予断を許さない状態は認識している。だが一方で、前期から約半分に圧縮された約12億の人件費で戦う若手中心のチームは好調4位と健闘中。いまだイバラの道だが、福岡社長は「チームスローガンのフルパワーの下、選手、チームスタッフ、社員が一致団結して戦っていることが成果に表れている。引き続き続けて頑張っていきたい」と前を向いた。