鹿島アントラーズは、MFファン・アラーノのロスタイムの劇的ゴールでベガルタ仙台に追いつき勝ち点1を手にした。

東京オリンピック(五輪)の有力候補のFW上田綺世(22)は、両チーム最多の6本のシュートを放ったが、仙台の2メートル2センチのセルビア人GKストイシッチの好セーブもあり空砲に終わった。東京五輪候補の鹿島GK沖悠哉(21)は、前半に右手1本で仙台の2度の決定機を阻止し、最後のアピールをしたが、後半18分に味方DFの処理ミスが響き、悔しい失点を喫した。

試合後、相馬直樹監督は「仙台が狙ったゲーム展開になってしまった。前半は、攻撃で迫力をもう1つ、つくりだせなかった。後半は修正して、ゴール前に攻めるところが増えた。何でもないところから失点して非常に苦しい展開になった」と振り返った。ただ、敗戦濃厚のロスタイムに、コーナーキックの流れから途中出場のファン・アラーノの同点弾で、勝ち点1は手にした。指揮官は「勝ち点3を望んでいたので、1で喜べるわけではないが、0を1にかえた。スタジアム全体で取った勝ち点1だった。これを次に繋げることがさらに大きな価値にできる」と次節の大分トリニータ戦を見据えた。