スコットランド1部の名門セルティックへ完全移籍するヴィッセル神戸FW古橋亨梧(26)が18日、本拠地ノエビアスタジアム神戸でサポーターと移籍壮行式を行い、MFアンドレス・イニエスタ(37)ら同僚も参加した。集まったサポーターやファンは2757人(公式発表)と、異例の人数となった。

16日に古橋の移籍が発表され、17日の敵地でのセレッソ大阪戦がJリーグ最後の試合だったため急きょ、サポーターに直接あいさつできる場が設けられた。

壮行式は午前10時10分から始まり、開始前の時点では約1600人のサポーターが会場に並んだ。マイクを握った古橋は「僕はみなさんに感謝しかありません」と、あいさつすると涙が止まらなくなった。

「セルティックに行っても僕らしく頑張ります。今後もみなさんに夢や勇気を与えられ、人としても尊敬してもらえるように頑張ります。みんな、大好きです。さよならは言いません。また会いましょう」と声を振り絞った。

花束を贈呈したイニエスタは「今日は(お別れで)悲しい日ですが、古橋は夢をかなえるため、成長するために、欧州に行きます。彼のプロフェッショナルをリスペクトしたい。彼のゴールがなくなるのは神戸にはきついが、これまで以上に結果を求めて頑張ります」と、主将らしく前向きなメッセージを送った。

古橋とイニエスタはともに18年途中に神戸入り。古橋は当時J2だった岐阜から引き抜かれたが、まだ無名でそこからはい上がってきた。イニエスタは自身のパスに前線で反応する古橋を弟分のように接し、2人は絶対的なホットラインを築いてきた。

17日のC大阪戦で惜別ゴールを決めた古橋は、神戸での公式行事を終え、近日中にも欧州に向けて出発する。

◆古橋亨梧(ふるはし・きょうご)1995年(平7)1月20日、奈良・生駒市生まれ。興国高ではC大阪ユース所属だった南野拓実と同学年。中大から17年に当時J2岐阜入団。18年8月に神戸移籍し、19~21年まで3年連続2桁得点。J1通算95試合42得点。19年11月ベネズエラ戦で日本代表デビューし、国際Aマッチ通算6試合3得点。170センチ、63キロ。