藤枝順心(静岡)は、5年ぶり2度目の優勝まであと1歩届かなかった。延長戦の末、神村学園(鹿児島、九州2位)に1-2で敗れた。MF窓岩日菜主将(3年)の今大会2点目で追い付いたが、延長戦の失点で力尽きた。4年ぶり2度目の準優勝を果たしたが、「常勝軍団」の目標は日本一。来年1月の全日本高校女子選手権で史上初の3連覇を達成し、この日の屈辱を晴らすつもりだ。

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藤枝順心が涙をのんだ。前半1分に先制を許して今大会初失点。いきなり劣勢に立たされた。徐々にペースを引き寄せ、風上の後半に攻勢をさらに強めた。同25分、後方からロングパスが出され、MF窓岩がエリア内で競り合い、右足で同点ゴール。試合を振り出しに戻した。だが、延長前半9分に決勝点を献上。再び追い付く力は残っていなかった。開催地・福井県出身の窓岩は「家族や地元の仲間に、日本一の報告をしたかった」と悔しがった。

失点は、いずれも同じ形から。自陣右サイドからのロングシュートが、風に乗ってネットを揺らした。DF堀内意(こころ、3年)は「打たれない距離まで寄せる必要があった」と唇をかんだ。試合後は失意の仲間に声をかけて回った。「ここで泣いたらダメだと思った。3年生として、全日本選手権に向けてチームを引っ張る存在になる」と顔を上げた。

5日間で4試合をこなす過密日程を戦い抜いた。決勝では2失点したものの、1回戦から準決勝までは3試合連続完封。守備の安定感が光った。中村翔(かける)監督(32)は「大会通じての守備の粘り強さに成長を感じた。(決勝は)劣勢の中でも最後まで攻め続けた。今大会の中で最も順心らしいサッカーをしてくれた」とねぎらった。

4年前、全国総体準優勝の2017年度は、全日本選手権で頂点に立った。本年度もその再現を狙う。窓岩は「3連覇に向けて切り替える。決定力を高めたい」と決意を新たにした。今夏の悔しさをバネに、来年1月に最高の結果をつかんでみせる。【古地真隆】