J2アルビレックス新潟のFW谷口海斗(26)が2試合連続ゴールを狙う。27日は聖籠町での練習に参加。31日のアウェー、ファジアーノ岡山戦へ向けて準備を進めている。23日のホーム、ブラウブリッツ秋田戦(1●2)では一時同点となる約50メートル弾を決めたが勝利に結びつかず、悔しさを味わった。リーグ戦は残り7試合。5位新潟と昇格圏の2位京都サンガFCとの勝ち点差は11と厳しい状況に変わりないが、チームトップスコアラーが貪欲にゴールに迫り、J1逆転昇格に希望をつなぐ。

チーム得点王が魂を込めて強烈ショットをぶち込む。この日に行われた2対2やミニゲームで谷口は鋭く右足を振り抜き、何度もゴールネットを揺らした。「貪欲にゴールを狙う。試合の流れや相手の守り方もあるが、自分が(シュートを)打ちやすい状況を作り出してチームに勢いをつけたい」と次節・岡山戦に照準を合わせている。

前節・秋田戦は後半31分にハーフウエーライン付近からキャノン砲を発動。「感覚。勝手に体が動いた」。四日市中央工(三重)や岐阜経大(現岐阜協立大)2年生まではボランチやセンターバックでプレー。視野の広さとキック力を生かしたスーパーゴールとなった。「ロングキックは昔から得意な方。蹴った瞬間、入ると思った」。だが勝利には結びつかず「悔しさが残った。チームも個人もゴールに向かう気迫が足りない。最初からアグレッシブさをもっと出していかないと」と話した。

J2初挑戦ながら、ここまで得点ランク5位の12得点を挙げている。トップのジュビロ磐田FWルキアン(20得点)までは8点差だが、日本人最多である東京ヴェルディのFW小池(14得点)には2点差。今季のJ2日本人得点王を狙える位置にいるが「そこは意識していない。毎試合、勝利につながるゴールを取り続けたい」と言い切る。

リーグ戦は残り7試合。勝ち点61の5位新潟と2位京都の勝ち点差は「11」離れているが、逆転昇格の希望はわずかに残る。「自分たちはやるしかない。最後まで全力で勝利を狙う」と気合を入れ直した。【小林忠】