初の決勝進出を果たした名古屋グランパスが、セレッソ大阪を下して初優勝を飾った。名古屋のタイトル獲得は、ストイコビッチ監督の指揮下でリーグ制覇した10年度以来11年ぶり。2度の天皇杯優勝を含め、4つめのタイトルとなる。

試合後、マッシモ・フィッカデンティ監督(53)が会見に臨んだ。

-試合を振り返り

フィッカデンティ監督(以下フィッカ監督) 試合の内容よりも、終わって勝ったことから始めたい。足りなかったルヴァン杯で、すべてのトロフィーを手にしたのはうれしく思う。サッカーをするためにいろいろな犠牲を払ってきた。報われてよかった。勝ってこそ語れるのでよかった。時間ごとに変わって、いいゲーム。セレッソのサポーターもたくさん来ていて、素晴らしい雰囲気を作ってくれた。いろんなことにつながるゲームができたと思う。

-天皇杯から中2日

フィッカ監督 状況をしっかり現実的に見ようと。言い訳もできるが、どうやって試合を落としたのか。メンタルが難しいところですべての大事な試合に集中するのは厳しかったと思う。その中で「こんなもんじゃないだろ」と彼ら(選手)を駆り立てた。

-戦術的な狙いは

フィッカ監督 互いのチーム状況がどうなのか。直前の天皇杯でやり合っていたので、セレッソはメンバーを代えてくるだろうと。疲労面で不利が出てくると思っていて、「走る」ことへの対処が課題だった。その中でシステムを変えながら、選手が理解してやってくれた。

-前半の戦いは

フィッカ監督 いろんな読み合いがあった中で、チャンスに決めていれば完全に主導権を握ることができた。後半にやり方を変えることで結果、試合の全体としてはやりきれたと思う。

-後半は意図通りか

フィッカ監督 準備の段階で決まりごとを作っていた。そういった部分で選手がうまくつなげながら、ピッチで表現してくれた。

-日本に来て約8年でのV

フィッカ監督 8年も日本で仕事しているのは自分の人生の選択。私の中で一切の後悔、間違った選択をしたとは思っていない。規律を重んじる面とか、日本の選手に合うと信じてきた。「再建」には手応えを感じている。愛情がなければ結果は残せなかったと思う。

-試合終盤の心情は

フィッカ監督 自分のメンタル状態は、いつも通りすべてのことを把握できる状況だった。どうやって勝ちきるかに神経を使うことができた。いい精神状態だった。

-チームの現在地と未来は

フィッカ監督 たまたまでは出せない結果を出せている。いい方向でチームは進んでいけるのではとしか、未来については話せない。