守って良し、攻めて良しの超高校級「DFW」が大暴れする。第100回全国高校サッカー選手権が28日開幕。尚志(福島)は今日29日に瀬戸内(広島)と18年度4強対決で初戦を迎える。飛び級でU-22日本代表のDFチェイス・アンリ(3年)は、187センチ、80キロの屈強な肉体を生かし、1対1の守備、セットプレーで存在感を放つ。今季限りでJ1浦和を退団し、神戸に加入したDF槙野智章(34)ばりに得点力抜群のセンターバック(CB)として大会を熱く盛り上げる。

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持っている男に続け! 尚志の大黒柱に成長したアンリが、2大会ぶりに全国選手権へ戻ってきた。1年時は初戦の後半20分から途中出場も、2年時は県大会準決勝で涙をのんだ。「最後の選手権は3年間やってきたすべてを出したい。5点ぐらい取りたいし、守備はずっと無失点でいきたい」と攻守で奮闘する。

高校NO・1CBだ。ヘディング、スピード、キック精度と、どれも一級品だが、サッカーを始めたのは中学1年から。バスケットボール、水泳などを経験し、競技歴は6年にも満たない。初めて任されたポジションはFW。ただ、ゴールを決められず、足元も苦手で同2年の夏に「逃げました」とCBへ転向した。尚志入学後、めきめきと頭角を現し、10月にU-22日本代表に飛び級で選出。22年U-23アジア・カップの予選に先発し、瞬く間にトップ選手に成り上がった。

同点や劣勢で攻撃の切り札になる。11月の県大会決勝。1-1の後半ロスタイム2分、前線へ駆け上がり、選手権出場を決めるゴールを沈めた。それと似た状況だった今月の天皇杯決勝。浦和DF槙野が途中出場から後半ロスタイム3分に惜別の決勝弾で、優勝に導いた場面を動画で見たという。「最後に決めきるのは神がかっているな、持っているなと思いました」。槙野はFWばりに得点力を誇る自らを「DFW」と形容しており、アンリも「DFでも点を決めてチームを勝たせる選手になりたい」と貪欲にゴールを狙う。

尚志は今季主戦場のプリンスリーグ東北で15勝1分け2敗で優勝した。だが、プレミアリーグ参入戦で昇格を逃し「後輩にプレゼントを送りたかった」と無念さをにじませた。だからこそ「選手権は全国制覇して(仲村)監督への恩返しで優勝トロフィーを渡したい」。アジア・カップ、24年パリ五輪出場を目指す17歳が、感謝の日本一で高校サッカーを締めくくる。【山田愛斗】

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