頂点を目指した仙台育英の冬が幕を閉じた。0-0で迎えた後半ロスタイム。相手の左CKからのクリアボールをダイレクトで押し込まれた。背水のラストプレー。MF明石海月(3年)の右クロスにDF染野優輝(3年)がニアサイドへ飛び込みヘディングでゴールを狙うも枠内を捉えることはできず、無情のホイッスルが鳴り響いた。MF島野怜主将(3年)は悔し涙を浮かべながら、目の前の現実を受け止めた。

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島野主将 最後にスキをつくってしまった。1本に懸ける気持ちがもっと練習中から必要だった。

何度も好機を演出するも、ゴールが遠かった。後半18分。右クロスからのパスに182センチ島野が反応しヘディングを放つも、相手GKの好セーブに阻まれた。この試合、両チーム最多3本のシュートはいずれも枠内だったが得点には結びつかず。「自分にチャンスがあったのに、決めきることができなかった」と振り返った。

城福敬監督(64)は「狙い通りのゲームプランで悪くなかった」。磨き続けてきたハイプレスを発揮。前半から主導権を握ったが、高川学園の粘り強い守備をこじ開けることはできなかった。就任12年目を迎えた指揮官は、今大会のメンバーを「歴代最高チーム」と評していた。島野主将をはじめ1年時から主力で活躍する選手が多く、集大成の冬に「日本一」を目指したが、道半ばで散った。「少ないチャンスをものにできないと頂点は取れない。経験を積み重ねていくことが大事だと思います」。県勢悲願の初優勝へ、仙台育英イレブンが再出発する。【佐藤究】

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