前日26日のJ1「磐田対清水」に続き、J3で「静岡ダービー」が行われた。藤枝MYFCがアスルクラロ沼津と練習試合を行い、2-1で逆転勝ちした。1点を追う後半、FW三木直土(20)ら今季新加入の2選手がゴール。来月12日の今季開幕に向けて弾みをつけた。

藤枝が、途中出場2人のアピール弾で前哨戦を制した。0-1の後半24分。FW三木が右クロスを頭で合わせ、同点とした。今季、出場機会を求めてJ1磐田から育成型期限付き移籍を決断したストライカーは「自分の価値を証明するために来た。常にゴールを意識している」。6日の練習試合・J3福島戦に続く2点目で存在感を示した。

同35分には、立正大卒のルーキーも続いた。MF金浦真樹(22)が、左クロスに反応。ゴール中央から、左足で決勝点をたたき込んだ。練習試合とはいえ、静岡ダービーで“プロ1号”。「どんな試合でも、目に見える結果は大切。気持ち良かった」と、振り返った。

期待の新戦力が結果を残し、沼津を下した。須藤大輔監督(44)も「新加入選手と既存選手の融合を図ってきた中で、少しずつ同じ絵が描けるようになってきた」と、うなずいた。

チームは、昨季10位からの巻き返しを狙う。指揮官は「ボールの奪われ方が悪く、何度もカウンターを受け、失点もした。もっと突き詰めていきたい」と、反省も忘れなかった。鳥取との開幕戦(来月12日、藤枝総合)まで約2週間。県内のライバル・沼津との一戦で、課題と収穫を得た。【前田和哉】