関東1部の南葛SCは1日、元日本代表DF伊野波雅彦(36)の加入を発表した。伊野波はFC東京、鹿島アントラーズやヴィッセル神戸などで活躍し、昨季は横浜FCでプレーしていたが、年末に契約満了に伴う退団が発表されていた。

クラブを通じ「僕にとって、Jリーグ加盟を目指すクラブでプレーすることは新たな挑戦になります。葛飾という伝統ある街と協働し、クラブを作り上げていく、進めていく道筋に携われることに魅力を感じ、サッカー選手としてだけでなく、人間としての成長につながるのではないかと思い、契約書にサインしました。僕のような年代のサッカー選手では珍しいのかもしれませんが、クラブのオーナーである高橋陽一先生の名作漫画『キャプテン翼』シリーズを実は読んだことがありません。ただ、周囲から漫画のストーリーなどを聞き、主人公の大空翼が中学卒業と同時にブラジルに渡ったことに、とても共感を得ました。僕も中学時代に2度、短期のサッカー留学ではありますが渡伯したことが、プロを目指す大きなきっかけになったからです。まさか、このタイミングで接点を持つことになろうとは、少し不思議な感覚に陥ります。僕は過去を振り返るようなプロ生活を送りたくはありません。南葛SCに加入が決まった3月1日が未来への第1歩だと捉えています。契約したプロサッカー選手として責任を持ち、南葛SCをJFL、そしてJリーグへと導くべく、精進していこうと思います」などとコメントしている。

南葛は「葛飾区からJリーグ」を合言葉に、昨季の入れ替え戦を制し、今季は関東1部で戦う。J1から数えJ2、J3、JFLときて、「J5」に位置するクラブ。

カズ(三浦知良)が今季移籍加入しプレーするJFLの鈴鹿ポイントゲッターズより、1カテゴリー下になる。

南葛には、伊野波のように日本代表としてワールドカップ(W杯)を経験した稲本潤一、今野泰幸らが今季加入。豪華メンバーでリーグ開幕を待っている。