熊本県八代市の私立、秀岳館高で、サッカー部の30代男性コーチが3年生部員に暴行して書類送検された問題で、同校は5日、記者会見を開き、選手11人がサッカー部公式ツイッターに謝罪動画を掲載した件について、段原一詞監督の関与が判明したが、監督は隠蔽(いんぺい)を否認した。

「監督は被害者、関係した生徒は加害者」という内容の動画について、段原監督は「不適切だった」と認めたものの、動画投稿への指示については認めず。

あくまでも「彼らが(自主的に)出てきた話で、その内容に『この方がいいのでは』などと、やりとりはあった」と語るにとどまり、自主的に動いた生徒の意向を受け止め、認めたものだと主張した。

当初、監督の関与を否定してきたことも「生徒たちが」申し出たものであり、監督は「生徒の意向を尊重してきたことで、隠蔽ではありません」。尊重の意味合いを聞く質問には「生徒と同じ気持ちでいた。彼らの気持ちを尊重していきたいという思いだった」と繰り返し、主張した。

また、生徒が顔を出して動画を掲載したことで、生徒たちに批判の意見が向かうリスクについても「申し訳ございません。生徒の気持ちに賛同してしまって、申し訳ありません」と的外れな回答をする場面もあった。重ねてリスクについて聞かれ、やっと「考えておりませんでした」と話した。