ヴィッセル神戸が、再び最下位に転落した。

1-2で迎えた後半ロスタイム。相手陣地のペナルティーエリア手前中央でFKを獲得。絶好の位置からキッカーを務めたMFイニエスタのシュートは、湘南GK谷の逆を突き、ゴール右に吸い込まれた。

試合終了直前での同点劇-。と思われたが、直後にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるチェックが入った。スタジアムのスクリーンにも、ハイライトの映像が映し出されると、神戸FW武藤の手がイニエスタのシュートに触れていた。ハンドの判定に変わり、同点ゴールは取り消し。直後に試合終了のホイッスルが鳴らされた。

これに神戸の選手たちが“ブチ切れ”。真っ先にMF大崎が主審に詰め寄り、普段は冷静なイニエスタも、表情を曇らせ、主審に抗議に向かった。数人の選手で主審を取り囲む異様な光景。副審が駆けつけ、神戸、湘南の両チームのスタッフが間に入ろうとするも、怒りは収まらず。ピッチ中央で整列した後も、大崎は芝生の上でうなだれていた。神戸側の怒りも、スコアは変わらず、そのまま1-2で敗戦。勝ち点「7」同士で迎えた18位湘南ベルマーレとの“裏天王山”に敗れ、最下位となった。

試合後、記者会見に登場したロティーナ監督は、最後の場面の見解を問われると「VARが介入して、ゴールが無効だと判断したのであれば、それ以上言うことはない。審判の判断に従いたい」と冷静な態度を示した。一方で、個人的な考えも述べた。「ただ正直、ルールのところで納得がいっていないことはある。はっきりしないオフサイドの場面はプレーが切れてから、介入するというルールもある。それは、ハンドにも適用されるべき」とした。 0-0の前半23分には、イニエスタからの縦パスに、武藤が落とし、走り込んだ汰木がネットを揺らしたが、ハンドの判定となった。ロティーナ監督は「前半はハンドかどうか、疑わしい。ルールを見直さないといけないのでは」と続けた。

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