J1ジュビロ磐田の頼れるベテランがチームを救う。クラブは3日のホーム柏戦に備え、8月31日は磐田市内で調整した。コンディション不良でベンチ外が続いていたDF大井健太郎(38)は、次戦で5試合ぶりに先発復帰する可能性が浮上。J1残留へ敗戦が許されない状況下で、主将が戻ってくる。この日もフルメニューを消化し、「失点をゼロにしなければ勝ち点は取れない」と、4試合ぶりの完封を見据えた。

今季はここまで15試合に出場。ピッチに立てない時間も「常にチームのことを考えてきた」。残り8試合で、現在最下位。置かれている状況が厳しい中でも、冷静にチームを分析している。柏の攻撃を警戒しつつ、後方からチームの攻撃陣をもり立てる決意だ。「最近は、シュートを打てていない。ゴール前では自信を持って打つことが大事だと思う。後ろは失点ゼロをできるだけ長くしたい」と力を込めた。

今年でプロ20年目。磐田には計15シーズン在籍しており、クラブ愛は誰よりも強い。「まだあきらめる段階ではない。まずは目の前の試合に全力を尽くすだけ」。数々の苦境を乗り越えてきた闘将は、プレーでチームを鼓舞する。【神谷亮磨】