勝てば優勝の可能性があった首位横浜は磐田に0-1で敗れた。今季初の2連敗で勝ち点は62のまま。2位の川崎フロンターレは京都に3-1で勝って同60とし、残り2試合で勝ち点差は前節の5から2に縮まった。
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王者・川崎Fの最前線に、キャプテンがいた。0-0の前半9分。先制点を決めたのは、DF谷口だった。MFチャナティップの左からのクロスに、CKの流れで残っていたキャプテンは、頭でゴール左へ沈めた。雄たけびを上げたその目は、いつも以上に気合が入っていた。2-0の同27分には、最終ラインから中盤にボールを預けると、一気に最前線へ。左を抜けだすと、中央のFW小林へクロスを入れた。得点に結びつかなかったが、普段では考えられないオーバーラップ。「負けたら終わりと思っていた」。勝利を欲する強い姿勢が、醸し出されていた。
この試合、ライバルの優勝の可能性があった。同時刻に開始した首位横浜が勝利し、川崎Fは引き分け以下で、横浜のリーグ制覇が決まっていた。相手の試合状況は気になるところだが、「誰も聞いてなかった。気にしていなかった」と目の前の試合に集中していた。それは、鬼木監督も同じ。「全く気にしていなかった。どんな時も試合に集中することが自分の考え」と、情報を入れることはなかった。横浜が敗れたことで、勝ち点差は2となった。残り2試合。逆転V、そしてクラブ史上初のリーグ3連覇が現実味を帯びてきたが、谷口は「まだまだ、他力。勝たないと何も始まらない。ただ、マリノスも多少はプレッシャーも感じているとは思う。意識付かせることができたら」。人事を尽くし、奇跡を起こす。【栗田尚樹】
◆J1優勝争いの行方
首位横浜は今季初の2連敗で勝ち点62のまま。2位川崎Fは2連勝で同60に伸ばし、この2試合で勝ち点差は8から2に縮まった。それでも横浜の次節優勝決定条件は変わらず、29日のホーム浦和戦に勝ち、川崎Fが同日のホーム神戸戦で引き分け以下なら、1試合を残して横浜の3年ぶり5度目の優勝が決まる。
ただ、29日の第33節でも今回同様、横浜が敗れ、川崎Fが勝つと、川崎Fが勝ち点63、横浜が同62で逆転。川崎Fは11月5日の最終節で東京に勝てば、史上2チーム目のリーグ3連覇が決まるという状況だ。
J1リーグ戦は延期されていた第31節の清水-磐田戦が22日に行われるが、16日に天皇杯決勝(甲府-広島)、22日にルヴァン杯決勝(C大阪-広島)があって約2週間中断。首位横浜としては気持ちを切り替え、戦い方を見直すだけの時間はありそうだ。



