「守護神」の座を射抜く!

J2ベガルタ仙台は3日、宮崎・延岡キャンプ8日目に突入。ブレークを期すGK小畑裕馬(21)が順調な仕上がりぶり。「沖縄(1次キャンプ)でケガをしない体を作って、ケガをせずに、すごく順調にきている。チームともコミュニケーションが取れている」と納得の表情を浮かべた。まずは19日、町田とのアウェー開幕戦を見据え、さらに状態を上げていく。

昨シーズンはチームGK最多の21試合に出場し、手応えと課題の両方を得た。「成果としては(シーズンの)半分、試合に出られたこと。(プロ)3年間で初めてだった。でも、半分しか出られなかったことが課題でもある。勉強になる1年間だった」と振り返った。クロスの対応への弱さが目立ち、スタメン落ちが続くこともあったが、シーズンを戦っていく中で克服。試合出場数はキャリアハイとなった。「強く前に出ようとトライしたことが良い方向に出た」と語るなど確かな成長を実感した。

だが、ポジション争いは一筋縄ではいかない。今季から新加入の元日本代表・林彰洋(35)に加え、昨季の開幕スタメン、杉本大地(29)、大卒ルーキー梅田陸空(22)と“四つどもえ”の正GK争いは熾烈(しれつ)を極める。小畑は「強力なライバルに負けるわけにはいかない」と闘志を燃やした。

J2降格初年度の昨季は年間順位7位とプレーオフ進出も逃し、悔しい1年となった。巻き返しへ、絶対的な守護神の存在が必要になってくる。「1シーズンを通して好パフォーマンスでチームを支えていく」。背番号「1」小畑が、強い決意をにじませた。【佐藤究】