大雪乗り越え「下克上」完結だ-。昨季の天皇杯王者・J2ヴァンフォーレ甲府は11日、富士フイルム・スーパー杯(東京・国立競技場)でJ1王者横浜と対戦する。前日の10日は大雪の甲府市内で富士フイルム・スーパー杯に向け調整。朝から大雪が降る中、スタッフ総出で雪かきを行い、セットプレーなどを確認した。その後、出発を前倒ししながら、夕刻に無事バスで東京に入った。天皇杯ではJ1相手に5連勝。同杯でもJ1王者を倒し、J2の意地を見せる。
「下克上・最終章」の前に試練が待っていた。甲府は朝から雪が積もり、練習場は一面の銀世界。篠田監督をはじめ、スタッフが総出で雪かきを行った。雪をかけども、すぐ積もるイタチごっこの状態も、選手は少しでも雪が少ないところでパス練習で体を動かした。ピッチの4分の1ほどしか除雪できなかったが、セットプレーの確認など約1時間、最低限の練習を行った。
当初は午後1時45分からオンラインでメディア対応を予定していたが、東京への出発時間を早めるため、会見も約2時間、早めた。今季から主将を務めるDF須貝英大(24)は「雪が降って思い通りの練習はできなかったが、やるべきことは整理されている。いい状態で試合に臨める」と、大雪に影響されず、大一番に集中した。
昨季の天皇杯ではJ1の札幌、鳥栖、福岡、鹿島、広島を連破し初タイトルを手にした。今回、J1王者の横浜に勝ってこそ「真の下克上」。須貝も「天皇杯でたまたま勝ったと思われたくない。J2もレベルが高いと証明したい。J2代表としてしっかりと戦っていきたい」とキッパリ。下馬評は圧倒的に横浜有利だが「勝負は何があるか分からない」と物おじはしていない。
メディア対応後、甲府の選手たちは、バスで東京に向かった。中央自動車道の通行止めも免れ、徐行や渋滞で予定より1時間ほど遅れながらも、夕刻には東京に到着。今大会の会場・国立競技場は全席で声出し応援が解禁される。サポーターの後押しもある。「下克上」完結へ、舞台は整った。【岩田千代巳】
◆過去のスーパー杯のJ2クラブ 07年度は、リーグ優勝の鹿島が天皇杯も制し、当時の規則により天皇杯準優勝の広島が08年のスーパー杯に出場した。ただ、広島は07年にJ2降格が決まり、スーパー杯はJ2として出場。鹿島にPK戦の末に勝利した。一方、J2で天皇杯を制したのは11年度の東京と22年の甲府の2クラブ。東京は、天皇杯優勝の年にJ1昇格を決めており、12年スーパー杯にはJ1として出場し、柏に1-2で敗れた。甲府がJ2として天皇杯に続きスーパー杯を制すれば初の快挙となる。



