清水エスパルスが大逆転劇で今季初の4連勝を飾った。本拠地・アイスタの今季最多1万7989人が来場した一戦で、首位町田を3-2で撃破。2点を追う窮地から試合をひっくり返し、逆転優勝に望みをつないだ。アウェーの磐田はFWジャーメイン良(25)が挙げた1点を守り切り、1-0で甲府に完封勝ち。藤枝は2-3で千葉に惜敗した。

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清水にとっては2点ビハインドもお構いなしだった。0-2で迎えた前半44分、ゴール前のこぼれ球をMFカルリーニョス・ジュニオ(29)が右足で押し込み、1点差とした。前半終了間際で挙げた助っ人の1点が反撃の号砲。後半は完全に主導権を握り、攻め倒した。

さらにチームを勢いづけたのはベテランの一振りだった。同16分、MF乾貴士(35)が自陣からドリブルを開始。中央を強引に突破すると、迷わず右足を振り抜いた。乾は「ワンチャンスに懸けていた」。放ったシュートは相手DFに当たり、ゴール右上へ。執念が乗り移ったボールがネットに吸い込まれると、両手を広げて喜びを爆発させた。

乾は「サポーターの声援が選手の背中を押してくれた」。この日はアイスタでの今季最多入場者数を更新。大声援が劇的な1発を呼び込んだ。同39分、右クロスをFWチアゴ・サンタナ(30)がヘディングで合わせて、決勝点。エースの16試合ぶりとなるゴールで大逆転劇を締めくくった。

試合後の会見で、秋葉忠宏監督(47)は「これだからフットボールはやめられない。0-2からひっくり返してみせる選手にはたくましさがある」と手放しでたたえた。アウェーで屈辱的な敗戦を喫した相手にホームでリベンジ。順位は変わらず3位のままだが、勝ち点3以上の重みがある勝利をたぐり寄せた。決勝点のサンタナは「昇格するためには絶対に落とせない試合だった。これからもどんどん勝っていく」。サポーターも一体になってつかんだ1勝がリーグ終盤戦への力になる。【神谷亮磨】