アルビレックス新潟はPK戦までもつれ込んだ激闘で敗れ、初の4強入りを逃した。ホームでの川崎フロンターレ戦は1-1で延長戦突入。延長後半に1度は勝ち越しを許すが、終了間際にDF早川史哉(29)のゴールでPK戦に持ち込んだ。だがPK戦は3-4で敗れ、力尽きた。先手は新潟だった。前半30分にFW谷口海斗(27)が中央突破から右足で豪快な先制ゴール。だが1-0の後半23分に川崎Fに同点ゴールを許し、試合を振り出しに戻され、延長戦に突入していた。

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谷口が今季公式戦5ゴール目を奪った。0-0の前半30分。右MF松田から中央でパスを受けると体をぶつけてきた相手を逆に吹っ飛ばしてギアを上げる。ぐんぐん加速し、ペナルティーエリア右まで進入すると、最後は逆サイドネットに強烈な右足シュートをたたき込んだ。2得点した6月3日のリーグ第16節湘南戦以来となる約3カ月ぶりのゴールにチームメート、サポーターは沸いた。

ボールを保持しながら敵陣に切り込みたい両チーム。新潟は序盤、劣勢に立つ。前半8分、細かいパス交換から中央を突破を許したシュートはGK阿部が好セーブ。その後もボールを回され同28分には左を崩されるが、シュートは枠の外。センターバックで先発出場の早川は「攻守の切り替えが重要。守備では内から外に逃がしたい」と連動した守備をイメージしていた。その言葉通り、長短のパスを使いながら攻撃する相手の特長を最終局面ではね返し時間を進めた。だが、後半23分に左クロスから追いつかれた。

最終盤は目まぐるしく攻守が入れ替わり、互いが相手の裏を突く攻撃を繰り出す。松橋監督は「精度の高いプレーをどれだけ連続してできるか」を勝敗の鍵を挙げていた。試合を通して耐える時間が続いたが、前半終了間際に負傷した谷口に代わって出場したMF三戸を中心にシュートカウンターを仕掛け、勝ち越しゴールを狙い続けた。

天皇杯では09年に8強入りの新潟。前回の準々決勝では清水エスパルス(当時J1)に延長の末、2-3で敗れていた。クラブの新たな歴史をつくる戦いは、またも延長戦に突入した。

延長後半、川崎Fに1度は勝ち越しを許しても、早川のロスタイムの同点ゴールでPK戦に持ち込む驚異の粘りを見せる。だが、一進一退のPK戦は3-4で敗れた。

新潟・松橋監督「最後まで選手が執念を見せたことには満足している。相手を崩しきることは難しかったが、ポジティブな印象は持っている。次に進めなかったことは残念だが、最後まで諦めない気持ちを示したことに関しては十分」

川崎F・鬼木監督「サポーターの期待に応えられてうれしい。タイトルを貪欲に取りに行こうと話をした。最後まで粘り強く戦い、PKではあるが、気持ちの強さをみせてくれた。中2日になるが(リーグ戦の)C大阪戦に向かいたい」