3位だった鹿島アントラーズは、ホームで2位の横浜F・マリノスに痛恨の逆転負けを喫し、首位ヴィッセル神戸との勝ち点差が9に開き5位に転落した。

序盤はハイプレスで横浜の攻撃の組み立てを封印し、数多くの好機をつくった。

前半10分には左CKからFW鈴木優磨のヘディング弾で先制した。だが、横浜が前半30分過ぎから、中盤の立ち位置を変え、攻撃の組み立ての形を変えると、鹿島は修正できず。

後半は頭から横浜がさらにギアを上げ、逆転された。

試合後、岩政大樹監督は敗戦に「悔しい思いと、サポーターの皆さんに申し訳なく思う。まだまだ、力不足だと感じました」。特に、相手が圧力をかけた時間帯で盛り返すことができず「自信を持って敵陣に入るメンタルも含めて、ギアアップさせてあげられなかった。僕の力不足で責任も大きい」と自身の責任を口にした。

ただ、強いチームは監督の指示ではなく、ピッチの選手が、戦況を感じ取り臨機応変に対応する力がある。今の鹿島は、相手の変化に合わせ、ピッチの選手が「プランB」「プランC」を繰り出す臨機応変さがなかったのも事実だ。

岩政監督は、ピッチ内での対応に「試合によってはできている」と成長を口にしながらも「優勝争いの経験も含め、経験の幅はマリノスがあった。0-1の時間で我慢しながら追いついて。流れを持ってきて追加点と勝負強さを示した。自分たちが勝負弱かった」。

新しい鹿島は現在構築中。神戸の背中も遠ざかったが、残り試合、愚直に戦っていくしかない。