川崎フロンターレの「国立男」山田新(23)がリーグ3点目を決めて、チームの勝利に貢献した。
前半11分、2トップを組んだFWレアンドロ・ダミアン(34)が前線で起点になると、MF瀬古樹(25)MF脇坂泰斗(28)とパスがつながり、山田が仕留めた。「ダミアンがうまく収めてくれて、泰くんが優しいダイレで打てるボールをくれたので、うまく流し込めたかなと思います」とうなずいた。
リーグ戦では自身9試合ぶりの得点が貴重な先制点となった。「先制点が大事だと話はしていました。泰くんがイメージ通りのボールをくれて、中のダミアンもみえたんですけど、打った方がいいパスだなと」と納得の好連係だった。
山田にとって国立は縁起のいい会場だ。今年1月1日、桐蔭横浜大でインカレ決勝を戦い、2-2の後半ロスタイムに劇的な決勝ゴールを決めてチームを日本一に導いた。「そうですね、多少(意識は)ありましたね。いいイメージはあって、ゴールシーンもリラックスして打てたかなと思います」。2023年を最高の形でスタートを切った地で再び輝いた。
チームは夏に元フランス代表FWゴミス(38)を獲得。小林悠(36)、ダミアン、宮代大聖(23)らと激しいレギュラー争いを繰り広げる。この日のPKの場面では、ダミアンに自らキッカーを要求しに行くなど、新人らしからぬ点取り屋のメンタルを備えている。そのダミアンからも「新はもっともっと成長できる素晴らしい選手。成長してくれると思います。彼と一緒にいい試合が出てきたんじゃないかなと思います」と称賛された。
前節のFC東京戦はベンチを外れたが、今節では最高の形で鬼木達監督の期待に応えて見せた。「これで乗っていければいいですね」。大型ルーキーが進化を続ける。【佐藤成】