柏レイソルが、パリオリンピック(五輪)世代のエースFW細谷真大(22)の2発でコンサドーレ札幌に競り勝ち、残留に大きく前進した。細谷は初の1試合複数得点で、自身最多を更新する今季12得点目となった。

柏は前半21分、細谷がMFマテウス・サヴィオのスルーパスに抜け出し、ペナルティーアーク付近から相手GKの動きを見て右足で流し込み、先制。前半38分には、細谷が、DFジエゴの左サイドからのグラウンダーのクロスを右足でトラップし、うまく止めてからシュートを打ちネットを揺らした。後半にはハットトリックのチャンスもあったが惜しくも枠外。だが、チームの残留に貢献する2得点を挙げ、エースの責務を全うした。

細谷は「1試合1試合、自分たちにとって大事な試合。勝ち点3を取れて良かった」と振り返った。だが、後半の好機を逃したことに「(ハットの)チャンスはあったので決めてやりたかった。個人としては3点目はやはり取らないといけなかった」と反省も「1試合2得点はずっと取れていなかったので、大事な試合で取れて良かった」と笑みをこぼした。

札幌のマンツーマンの守備をかわし、狙い通りの2得点だった。「対人でうまく勝てればチャンスになると分かっていた。少しですけど今日は出せた」と手応えを口にした。今月は、U-22日本代表としてパリ五輪予選も戦う過密日程だった。疲労もあるが「今のところ問題なくやれている。ゴールも取れているし試合にも絡めているので調子はいいと思っている」とキッパリ。10月8日には、天皇杯準決勝・J2ロアッソ熊本戦が控える。その後はU-22の日本代表活動が予定されており、パリ五輪のエースへの階段を着実に上っている。