川崎フロンターレ鬼木達監督(49)が勝負の「鬼」になる。今日3日、ホーム等々力競技場で、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第2戦の蔚山戦に臨む。日本でもなじみ深い元Jリーガー、洪明甫監督(54)が率いる韓国王者との3年連続での対戦を前に、前日会見で必勝を誓った。横浜もアウェーで山東と対戦する。

川崎Fが、21年の決勝トーナメント1回戦ではPK戦で敗れ、昨季の1次リーグは1分け1敗と負け越した相手にリベンジを果たす。ともに初戦をものにして迎える一戦を前に、鬼木監督は「蔚山戦がグループリーグ突破に非常に大きなものになる。何が何でも明日のゲームに勝利するという気持ちで挑みたい」と強い決意を口にした。

鬼は3日の蔚山戦と8日の天皇杯準決勝、福岡戦を「勝負の1週間」と位置づけた。リーグ優勝の可能性が消え、残るタイトルはACLと天皇杯のみ。「この1年でも非常に重要な1週間になると話をしています。何度も苦しい場面、勝負の場面を多くの選手が経験している。それをゲームで出せれば」と、力を込めた。

蔚山とは過去9度対戦して1勝4分け4敗と相性が悪い。「韓国を代表する非常に強いチーム。簡単には勝たせてもらえない。気持ちの勝負になってくる」と勝負のポイントを示した。

金棒になるのは、リーグ戦2戦連発中のFW山田だ。選手代表として会見に出席したルーキーは蔚山と初対戦。「しっかり自分が得点してチームを勝たせられれば」。強い気持ちで勝利をたぐり寄せ、タイトル奪取の勢いをつける。【佐藤成】