アルビレックス新潟はサガン鳥栖と1-1で引き分けた。前半ロスタイムにFW鈴木孝司(34)がPKを決めて先制。だが1分後に左クロスから同点ゴールを許した。1-1の後半はFW谷口海斗(28)、FW小見洋太(21)ら攻撃陣を次々と投入したが、勝ち越し点を奪えなかった。勝ち点3を上積みすることは出来なかったが、5戦負けなし(2勝3分け)とし、4試合を残してJ1残留を決めた。次節28日はアウェーで京都サンガFCと対戦する。
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ストライカーが冷静にゴールを沈めた。前半ロスタイム、MF松田詠太郎(22)の右クロスがペナルティーエリア内で相手の腕に当たり、ハンドの判定。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によるPKの確認中、キッカーの鈴木はリフティングで集中力を高め、判定確定後は両手でボールをセット。主審のホイッスルが鳴ると大きく深呼吸をし、ゆっくりとした独特の助走からゴール左隅を揺らした。「自分の間合いで蹴れた」と2戦連発となる今季4得点目を振り返ったが、わずか1分後の同点被弾に笑顔はなかった。
序盤からテンポよく攻撃を組み立てたが、勝負どころのパスが相手に引っかかったり、シュートの精度を欠いた。1-1の後半25分には松田の右クロスを鈴木が胸トラップから右足ボレーで狙ったが、枠を外れた。「決めないといけないシーンだった」と鈴木。松橋力蔵監督(55)も「いくつかのチャンスを決めていれば、勝つことが出来ていた」と悔しそうだった。
今季初の3連勝こそ逃したが、ここ5試合2勝3分けと無敗で11位をキープ。勝ち点を37と伸ばした。17位湘南ベルマーレと最下位の18位横浜FCは直接対決を残しており、少なくともどちらかが残り試合で新潟の勝ち点を上回れないことが確定し、ホームでJ1残留を決めた。勝ちきれなかったことに鈴木に満足はなかったが、「自分たちのプレースタイルで残留できたことは自信になる。ただ、それを喜ぶのではなく、上を目指してやっていく」。J1復帰1年目での、ひと桁フィニッシュに向け、残り4試合も攻撃サッカーで勝利だけを求めていく。【小林忠】
◆MF松田(前半ロスタイム、鋭い飛び出しで右サイドをえぐり、PKにつながるクロス)「あれを相手に当てるのではなく、味方に通してアシストできていればもっと良かった。自分にもチャンスがあったので決めきりたかった。シュート、クロスの精度をもっともっと求めていく」
◆松橋監督「2本のパスで同点に追いつかれ、残念。(J1残留は)全く気にしていなかったと言ったらうそになるが、そこを見てやっていたら、そこに吸い込まれそうな気がした。見ている方角(上位進出)を選手に伝えることは僕の大事な仕事の1つ。そこはブレずにやってきた。下を見ながらはやっていない」



