<YBCルヴァン杯:福岡2-1浦和>◇決勝◇4日◇国立
アビスパ福岡の長谷部茂利監督(52)はフェアであることにこだわりを持つ。
「何が何でも勝ちたいが、そういうことまでして勝つのは違う」。
昨年9月3日の名古屋戦で象徴的な場面があった。
前半2分、福岡のGKとDFが激しく衝突して倒れたが、審判はプレーを止めず、名古屋が先制した。0-1の同21分に負傷者が出た関係で、名古屋に戻すスローインをカットしたFWルキアンのパスからMFクルークスが同点弾。相手が動きを止めた中での「紳士協定破り」で1-1となった。名古屋からは猛抗議。長谷部監督は選手たちに守備を放棄させて相手に「お返しゴール」を献上した。
残留争いの渦中でクラブには賛否両論が寄せられ、物議を醸した。ただ指揮官はハーフタイムのロッカー室で「この話はもう終わり」と打ち切った。柳田強化部長は「難しい判断だったが、迷わず判断されて立派だと思った」と振り返る。
指揮官は、プロ野球落合博満氏の著書「采配」を好む。「マネジメントを参考にしている。(選手を)目で見て(選ぶ)決断することを学んだ」。他競技からも知識を吸収。趣味は釣り。5年目の来季、どんな“大物釣り”を見せてくれるだろうか。【菊川光一】]
◆長谷部茂利(はせべ・しげとし)1971年(昭46)4月23日、横浜市出身。サッカーは本郷小時にFC本郷で始める。本郷中-桐蔭学園高-中大。94年V川崎(現東京V)入り。川崎F、神戸をへて市原(現千葉)で03年に現役引退。J1通算183試合出場で6得点。06年に指導者に転身。神戸ヘッドコーチ、千葉監督代行などを務め、18年からJ2水戸、20年に福岡の監督に就任。173センチ、69キロ。血液型A。



