帝京長岡が3度目となる県総体との2冠を達成した。開志学園JSCを5-2で破り、2年ぶり10度目の全国選手権出場を決めた。2年生FWの新納大吾が前半12分と後半14分に2ゴールでチームに勢いをつけた。3年生の3人、DF高萩優太、FW堀颯汰主将、MF山村朔冬もゴールで続いた。140人を超える部員が激しいポジション争いをしながら成長し続ける帝京長岡は、12月28日開幕の全国選手権で県勢初の日本一を狙う。

  ◇  ◇  ◇

新納がチームを勢いづけた。前半12分、MF原壮志(3年)の右クロスを頭で合わせて先制点を奪うと、3-0の後半14分には左を攻め上がったDF池田遼(2年)のラストパスを右足インサイドで合わせた。「県総体は体調不良で出られなかったので、今回は得点で全国出場に貢献できて良かった」と笑顔で2ゴールを振り返った。

今大会は古沢徹監督(38)が「Bチームの監督」と呼ぶ“頭脳派”鈴木義仁(3年)を中心とした11選手で結成した分析班が、1チーム10時間以上をかけて対戦相手を研究し、丸裸にした。週半ばの練習に向けて相手キーマンの特長、戦術をデータ化。古沢監督に提出したものから「仮想○○高」をつくり、Aチームと紅白戦を行った。鈴木は「うちはAチーム以外にも戦力がそろっているので選び放題。いい対策になっていれば」。この日1アシストの原は「(鈴木らの)分析はありがたい。うまくはまったシーンもあった」と話す。

全選手が戦力。試合出場に向けて140人を超える部員が激しいポジション争いを繰り広げながら、ベンチ入りとはならなかった部員が違う形でチームを支える。「勝利に貢献したい気持ちは全員が持っている。それが帝京長岡の強さ」と鈴木。ピッチに立つ選手たちも「応援が力になるし、より責任を感じる」と自覚する。

過去に2度(19、20年度)4強入りを果たしている全国選手権への出場は決めた。次はプリンスリーグ北信越代表として臨むプレミアリーグ昇格へのプレーオフ(12月8、10日)が待つ。堀主将は「必ず勝って選手権に向けて勢いをつけたい」。高校年代最高峰リーグへの初昇格を決め、10度目の全国選手権で頂点を目指す。【小林忠】

 

▼帝京長岡の堀主将が2-0の後半6分、相手のクリアミスを拾うとドリブルでペナルティーエリアに進入し、右足シュートを冷静に沈めた。「チームとして3点目を決めることを意識していた。全国出場権を取れたうれしさと、ホッとした気持ちはあるが、試合終盤の2失点は課題が残る」と全国に向けて修正点を挙げていた。

 

【開志学園JSC】終盤に意地を見せた。4-0とされた後半29分。同28分からピッチに立ったFW中家一優(3年)がMF内田皓太郎(3年)からマイナスのパスを受けると、ワンタッチで相手DF2人の股を抜くゴールを決めた。「まだ諦めるわけにはいかない気持ちでピッチに立って、すぐ点が取れたことは良かった」。準決勝の上越戦(4-3)でも延長前半から出場し、1分後に決勝ゴールを奪ったスーパーサブが決勝でも躍動した。9大会ぶり2度目の優勝は逃したが、中家は「全国に出て、みんなで喜ぶことは出来なかったけど、すごくいい3年間だった」とすがすがしい表情だった。