全国高校サッカー選手権が28日、東京・国立競技場で開幕した。2年ぶり14度目出場の静岡学園はこの日、開会式に参加。29日の1回戦では明徳義塾(高知)と対戦(埼玉・浦和駒場スタジアム、午後0時5分)する。連載の最終回は来季のJ1川崎F入りが内定しているFW神田奏真(3年)。初戦は18歳の誕生日で、「バースデー弾」を宣言。ケガで県選手権を欠場した不動のエースはチームのためにゴールを目指し続ける。

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頼れる男が戻ってきた。神田は9月に両足の第5中足骨を疲労骨折。手術し、静岡県選手権は仲間に託した。大会期間中は用具準備などの雑務もこなし、藤枝東との決勝はスタンドから声援を送った。激戦の静岡予選を突破すると、「全国への道をつないでくれてみんなには感謝の気持ちしかない」。11月中旬には全体練習に合流。「次は自分がみんなに恩返しをする番」とプレーでチームを引っ張る決意を口にした。

一昨年の全国選手権は1年生ながらメンバー入り。2年時からレギュラーに定着するも、プレーは遠慮がちだった。県総体と県選手権はともに準決勝敗退で、「自分のせいで勝てなかった」。最終学年となった今年は結果にこだわる。「とにかくゴール。どんな試合でも必ず1点以上」と、追い求めてきた。

4月開幕のプレミアリーグでは序盤からゴールを量産。リーグ前半戦の11試合で12得点を挙げた活躍が評価され、川崎Fの内定も勝ち取った。川口修監督(50)も「FWは結果を残して初めて評価される。それが分かって自覚が芽生えた」と、精神面での成長に目を細める。

29日の初戦は18歳の誕生日。神田は「取ります」と迷いなく言い切った。高校生活最後となる大会の目標は4年ぶりの日本一と、得点王。世代を代表する点取り屋が冬の全国舞台で主役になる。【神谷亮磨】(おわり)

◆神田奏真(かんだ・そうま)2005年(平17)12月29日、大阪府生まれ。3歳でサッカーを始め、小中学時代は東淀川FCでプレー。U-16日本代表候補、U-18日本代表。家族は両親、兄、姉。178センチ、72キロ。右利き。血液型A。

○…聖地・国立の雰囲気を楽しむように入場した。全体の23番目で入場した静岡学園の選手たちは時より笑顔を見せながら行進。FW神田がスタンドに手を振る場面もあった。チームは25日の午前中に静岡市内で練習し、試合会場の埼玉県に移動。29日の初陣に向け、同県内で2日間調整した。万全の状態で、全国3842校の頂点を目指す。