4年ぶりの優勝を目指す静岡学園が大勝発進した。明徳義塾(高知)に6-0で完勝。前半、DF大村海心(3年)とDF野田裕人(2年)のゴールでリードを奪うと、後半もさらに突き放した。ケガで県選手権を欠場したエース神田奏真(3年)は自身の18歳の誕生日を祝う、2得点。守備も無失点でしのいだ。過去に全国制覇を成し遂げた95年度(鹿児島実と両校優勝)と、19年度も初戦は「6-0」。吉兆のスコアでVロードを歩み出した。

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ど派手な幕開けだった。静岡学園は前半3分、セットプレーの流れからDF大村が右足のつま先で押し込んだ。川口修監督(50)は「難しい初戦の最初に取れてよかった」。序盤の1発で力みがなくなると、自慢の攻撃力で圧倒した。同16分、左サイドからのパスワークで展開し、野田が右足で追加点。サイドバックがゴール前で仕留める理想のゴールでリードを広げた。

後半も止まらなかった。チームが今季掲げた目標は「毎試合3点以上」。2点で満足しないチームをエースが勢いづけた。同10分、J1川崎F入りが内定している神田がヘディングで追加点。宣言通りの「バースデー弾」から3分後にも同じ形で仕留めた。「僕は合わせるだけだった」。ケガで欠場した県選手権での鬱憤(うっぷん)を晴らす豪快な2発。公式戦での得点は今夏の全国総体以来で、「気持ちよかったです」と感慨に浸った。

層の厚さもチームの武器。この日は藤枝東との県選手権決勝から先発4人が入れ替わった。2アシストの野田は「自分も1回先発から外された。その悔しさが糧になった」。ハイレベルなポジション争いを勝ち抜いた精鋭が全国舞台で躍動。直接FKでチーム6点目を挙げたMF高田優(3年)も「みんな本当にうまい。頼れるチームです」と胸を張った。

初戦での「6-0」は期待感がふくらむ。全国制覇した過去2回も同じスコアで船出した。それでも、大村は「まだミスが多い。突き詰めて次はもっと圧倒したい」と表情を引き締めた。優勝の予感を的中させる戦いは始まったばかりだ。【神谷亮磨】

○…大応援団が選手の背中を押した。この日は中高合わせた600人以上の生徒が来場。静岡から大型バス10台以上で駆けつけ、スタンドから声援を送った。OBでは元日本代表で川崎FのMF大島僚太(30)も後輩たちの勇姿を見守った。試合後には神田と談笑し、「2点はすごい」と、さらなる活躍に期待していた。

【日程・結果】第102回全国高校サッカー選手権