広島FW大橋祐紀(27)のド派手な2発で32年目のJリーグが開幕した。新本拠地エディオンピースウイング広島(Eピース)初の公式戦となった浦和戦は、湘南から新加入した大橋の2得点で2-0と完勝。湘南での昨季も開幕戦でハットトリックを記録し、日本人初の2年連続開幕マルチ弾を達成。今季のJリーグと新本拠地の第1号を刻んだ。

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大橋が新天地デビュー戦で歴史に残る偉業を遂げた。3得点した湘南での昨季に続き、開幕戦は2年連続マルチ弾。日本人初の快挙に「(今季もハットトリックを)ひそかに狙っていた。でも、誰が取っても勝てればうれしい」と喜んだ。

前半45分の先制点は、こぼれ球に詰めて右足を振り抜いた。後半10分の2点目はヘッドで右隅へ。その1分前に大橋が得たPKを、FWソティリウが強引に蹴ったものの失敗。「自分で蹴りたかった…」と、終わってみればハットを逃す事象に苦笑いだ。

それでも今季のJリーグはもちろん、Eピースの記念すべき第1号。背番号77は「歴史的な日に、素晴らしい環境でやらせていただき、喜びと責任を感じていた」と胸を張った。

千葉・松戸市生まれの大橋は、プロ5年目だった昨季の湘南で13得点と決定力が増した。今オフは福岡など6クラブからオファーをもらい、広島の「新本拠地の看板に」という熱意を受け止めた。試合や千葉・八千代高2年時に宮島に修学旅行で訪れた以外、縁のなかった土地だった。

181センチ、76キロの身体能力に加え、この日も攻守にハードワークを貫いた。前線からプレスにいく、2年連続3位の広島のスタイルにはまった。さらにチームは昨季リーグでシュート数1位の一方、決定率はワーストだった。「この補強で攻撃の種類が増した」とスキッベ監督。

大橋は「勝つってうれしい。歓喜の瞬間をもっと多く味わっていきたい。自分の特長をどんどん出したい」。原爆ドームや繁華街から徒歩圏内というアクセス抜群の新ホームに集まった観客は、ほぼ満員の2万7545人。日本代表森保監督が率いた15年以来、9年ぶりのリーグ制覇へ、最高の環境と最後の“ピース”がそろった。【横田和幸】

◆大橋祐紀(おおはし・ゆうき)1996年(平8)7月27日生まれ、千葉・松戸市出身。千葉ジュニアユース(U-15)から八千代に進み、中大4年時の18年に特別指定選手として湘南でJ1デビューし、19年プロ契約。入団5年目の23年は23試合13得点とブレーク。J1通算91試合22得点。181センチ、76キロ。

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