「鬼木フロンターレ」が有終の美を飾った。川崎フロンターレが、今季限りで退任する鬼木達監督(50)のラストマッチでアビスパ福岡に3-1で勝利し、公式戦4連勝で今シーズンを締めくくった。
試合後には、鬼木監督の退任セレモニーが行われた。選手時代からの軌跡が場内スクリーンで流れると、鬼木監督の涙腺は崩壊。獲得した7つのタイトルを背に、マイクの前に立つと言葉にならなかった。「こんな自分なんかのために…ふー…。こんな素晴らしい場を設けてくださって本当にありがとうございます」となんとか絞り出した。
続けて「今シーズンは、本当に苦しい戦いになってしまいました。常にファン、サポーター、スポンサーの皆さんいつも選手を元気づけていただき本当にありがとうございます」と涙ながらに感謝を繰り返した。 今季は下位に沈む時期もあり、2年ぶりに無冠。思うようなサッカーを展開できず、苦しんだ。ただこれまで毎年のように主力を海外移籍で失いながら、常勝軍団を作りあげた功績は薄れない。17年の就任初年でクラブに初タイトルをもたらし、8季で7つの星をチームのユニホームの左胸に加えた。
それでも謙虚な指揮官は「タイトルをとらせてくれたのはみなさんであり、自分と関わってくれた選手たちコーチたち、みんなだと思います」と言い切った。「監督・鬼木達として育ててくれたのはみなさんなんです。本当にみなさんに感謝しています」と思いを伝えた。
さらに「最後の最後まで今日この瞬間まで、みなさんに情熱を、選手に情熱を与えられたこと、こういう場を設けてもらえたこと、本当に幸せものだと思います。フロンターレでの26年間、そして監督として8年間、本当にありがとうございました。本当に幸せ者でした。ありがとうございました」とスピーチを締めた。その後、選手全員からの胴上げで7度宙を舞い、グランドを1周。選手、コーチ、監督とさまざまな役割でチームにエネルギーを与え続けた「川崎の宝」が万雷の拍手で送り出された。【佐藤成】



