みちのくダービーを制し、開幕7連勝を飾った。ベガルタ仙台がモンテディオ山形に1-0で勝利。前半9分にDF井上詩音(25)が今季2発目のヘディング弾で先制し、逃げ切った。山形は前半2分に退場者を出し、数的不利な展開で粘るも、ホームで白星をあげられず4連敗。両チームのみちのくダービーの成績は仙台が23勝16分け9敗となった。
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今季初のみちのくダービーはこの男が頭で決めた。前半9分、左サイドからMF石井がスローイングでペナルティーエリアに投げ込んだボールが相手に当たり、再び石井が保持しゴール前にクロスを放った。菅田が相手を寄せる間に、奥で構えた井上が頭で押し込みネットを揺らした。「練習中から隼太(石井)が良いクロスをあげてくれていたので、しっかり面で合わせて、気持ちでいくだけでした」と鍛錬を積み重ねたゴールで勝利を引き寄せた。
加入から2年目の井上も、みちのくダービーの重みと熱量を昨季肌で感じた。「自分たちだけじゃなくてチームを超えた戦いというか、サポーターの方々も自分たち以上に熱くなっている部分があると思うので、気持ちを背負って絶対に負けられないと思って今日も戦っていました」。昨年はゴール宣言も届かず、今度は「有言実行できてうれしい」とみちのくダービー初ゴールをかみしめた。
新たな陣形を試みるチームの中で、井上も進化中。昨季は右CBを主戦場とするも今季から左へ。パスなど基礎的な部分から見つめ直している。「1人1人任されるタスクが変わってきた中で、自分の価値を高めることがチームの助けにもなる」と課題と向き合っている。数的有利ながら攻める込まれたこの日も、終わってみれば3試合ぶりにクリーンシート(無失点)。「ピンチを作らせてはいけなかった。もう少しアラート(警戒深く)にしていきたい」と反省も口にした。
7連勝で首位をキープ。次戦は29日、勝ち点1差の2位の秋田と敵地で対戦する。「頂上決戦じゃないですけど、負けられない試合。90分で勝ちたいと思います」。無敗の王者を貫く。【高橋香奈】



