DREAM FC(大阪)が23年以来3年ぶり3度目の優勝を飾った。決勝で京都葵FC(京都)と対戦。前半8分に先制を許すも、直後の同10分にFP上田碧真(あおい、5年)がPKを決めて追い付くと、後半16分にFP上久保晴登(5年)がこぼれ球を蹴り込んで逆転。持ち前の高い技術を随所に繰り出し、守備でも主将のFP曽根健介(5年)を中心に粘りを見せて、関西制覇を果たした。

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大阪の技巧派軍団が19年、23年に続く3度目Vを果たした。

0-1とされた直後にFP上田が果敢に仕掛けてPKを獲得して追い付くと、その後は相手を圧倒するテクニックで押し込んだ。全選手が巧みなタッチでボールを運べる強みを生かして連続攻撃を展開。それが決勝点につながった。

中学の体育教諭だった桑野賢二監督(63)が「自分がずっと関われるものを作りたい」と99年に立ち上げたクラブは「真剣に遊ぶ」がモットー。選手を夢中にさせることで自然と戦える選手を育ててきた。「勝利のために逆算するのではなく、とにかくボールを欲しがって、いろんなアイデアを出していく選手になってもらいたい」という個人育成主義。27年変わらぬ育成方針が今回も結果につながった。

決められたルールは「取られたら取り返す」のみ。FP曽根は「みんながうまいだけじゃなくて、一丸となって戦える」と、自由と責任を両立する集団に胸を張る。

個人重視となると、細かな足技イメージが先行するが、それだけでなく、ダイナミックなプレーも豊富だ。相手の寄せが甘いと判断すれば積極的にミドルを狙い、準決勝のジンガ三木(兵庫)戦ではキックオフゴールを決めるなど、柔軟な発想から生まれる多彩なパターンで得点を重ねた。

鹿島DF濃野公人や神戸FW渡辺隼人も輩出した桑野監督は「今後もいっぱい遊ばせながらやっていきたい」。魅力ある選手育成のための一貫した方針は、変わることなく続いていく。【永田淳】

○…優勝には1歩届かなかったが、京都葵は最後まで仲間のために戦い抜いた。前半6分、FP谷山幸介(5年)がスーパーボレーを決めて先制。終盤に逆転されたが、体を張り続ける姿は観衆の心を打った。受験のためFP武田健吾(5年)が今大会限りで退団することになり「健吾のために」と結束。目標の決勝進出を果たし、武田は「最後までみんなとやれて楽しかった」と目を潤ませた。