[ 2014年2月20日11時26分 ]<ソチ五輪:フィギュアスケート>◇19日◇女子ショートプログラム

 「引きずらないように、強い気持ちで挑んで」。フィギュアスケートの浅田真央(23)が週3回は通う愛知県豊田市の食堂を切り盛りする加藤節子さん(57)は、16位に終わったショートプログラム(SP)を居ても立ってもいられない思いで観戦した。

 浅田が練習拠点の中京大リンクに近い食堂を最初に訪れたのは、高校卒業目前。2011年に48歳で亡くなった母匡子さんと一緒だった。匡子さんは、おかずを「どっちにしよう」と迷う娘に「真央の好きなものを両方取りなさい」と言って半分ずつ食べていた。

 「親子の絆が強いと思った」と加藤さん。母を亡くした後も明るく振る舞う浅田は、加藤さんを「ママ」と慕う。

 「煮魚、おひたし、ご飯は少なめ」が浅田の定番メニュー。大根おろしも必ず食べる。

 ソチに向けて日本を離れる前日の今月4日も1人で訪れた。加藤さんが「応援しています」と声を掛けると、満面の笑みだった。

 加藤さんは、SPの結果を「叱咤(しった)激励したいが、本人が一番ショックを受けているはず」と思いやった。