ジャカルタ・アジア大会の男子バスケットボール代表選手4人が20日、行動規範の違反で日本選手団の認定を取り消され、帰国処分となった不祥事を受け、日本バスケットボール協会は同日夜、都内で緊急記者会見を開いた。

 ジャカルタ市内で現地女性を相手に買行為を行い、帰国処分となった永吉佑也(27=京都ハンナリーズ)は、日本選手団の山下泰裕団長から「人生、七転び八起き」と言葉をかけられたと明かした。「団長から『人生は七転び八起き』と言われた。自分は今、人生のどん底…団長の言葉を信じて、これから頑張っていきたい」と、沈痛な表情で語った。

 質疑応答の中で、代表チームや日本選手団への謝罪の言葉を繰り返す4人に対し、憧れた日本代表のユニホームを着ながら、あり得ない不祥事を犯して国民への謝罪がないこと「なぜ憧れの日本代表になったのに、こんなまねをしてしまったのか?」などと厳しい追及の声も出た。

 永吉は「日本代表ということよりも、まず最初に日本国民の皆様に対しての謝罪がなかったことは、この場を借りておわびしたい。本当に申し訳ありませんでした」と言い、立ち上がって再度、謝罪した。その上で「自分にとって日の丸とは何か、この機会に自分は考えました。自分にとっての日の丸は憧れだった。小さい頃は憧れていた。なぜ今回のような事態に立ち至ったと考えたとき、思い浮かんだのが認識の甘さ、自覚不足しか言えないのが、すごく悔しいですが率直な気持ち」と反省の弁を口にした。

 橋本拓哉(23=大阪エヴェッサ)は「国旗に泥を塗ってしまった。深くおわびしたい。もう1度、謝罪させてもらいます」と頭を下げた。

 佐藤卓磨(23=滋賀レイクスターズ)は「日本の国旗が描かれたTシャツを着てする行為じゃなかった。深く反省」と謝罪。今回のことで、「自らのキャリアに深刻な傷がつくが?」と聞かれると「自分のキャリアとかじゃなく協会、チームメート、今まで僕を支えてくれた家族だったり、友人だったり、関係者の皆さまへの申し訳なさに尽きます。キャリアが傷ついたとか、そういう問題ではないと思っています。申し訳ないとしか言えず、本当に申し訳ないです」と涙声になった。

 今村佳太(22=新潟アルビレックスBB)は「少しは、うぬぼれがあったと私は思っています。日本代表を目指している子ども、選手を裏切ってしまい、全国民のスポーツを愛する皆さまに対しての裏切り行為だと私たちは思っています。自分のチャンスを逃しただけでなく、全ての選手団の皆さんにご迷惑をおかけした。僕らが出来ることは謝罪しかない」と口にした。【村上幸将】