<世界陸上>◇1日◇女子200メートル準決勝◇韓国・大邱スタジアム

 自分が持つ日本記録に0秒63及ばぬ23秒52で最下位の8着-。世界の壁を福島千里(23=北海道ハイテクAC)が痛感させられた。コーナー出口を通過したところで8番手。その後も懸命な走りで順位を上げようとしたが、最後まで他のランナーが後ろを走ることはなかった。

 この1組を走った8人の持ちタイムで、福島は自己ベストが7番目、今季ベストは8番目。最後の枠をつかんで予選を通過し、当たって砕けるのは覚悟の上だった。

 「これが精いっぱいだったのかな?

 と思います。スタートは攻められた」と福島。言葉通り、スタートの反応タイム0秒134は8人の中でベスト。ただ「トータルで力がなかったということ」と話すように、スタートのわずかなビハインドなど、世界は問題にしなかった。

 それでも100メートルと200メートル2種目での準決勝進出は、五輪、世界選手権を通じて日本女子初の快挙。「後半は粘って持ちこたえられました。決勝は、もっと先の目標ですが、いつも決勝に結びつくような力をつけたい」。コンマ数秒を縮める鍛錬の日々に、福島が再び立ち向かう。