<全国高校バスケット選抜優勝大会:明成94-75光泉>◇男子2回戦◇25日◇東京体育館上位進出が期待される明成(宮城)が、順当に初戦を突破した。

 「ノムさん流」で明成が4年連続の初戦突破だ。第1Qで29-8と余裕の展開にも、佐藤久夫監督(60)は選手を怒鳴り説教し続けた。ミスするごとに選手をベンチに下げてレッスン。楽天野村前監督を、ほうふつさせる光景だった。

 チーム最多32得点の高田歳也(3年)でさえ例外でなく「自分たちのバスケを貫かないと」と反省。佐藤監督自身も、野村前監督が何を考えて采配を振るのかを想像しながら、楽天の試合を見ていたという。

 「まだ育てきっていない選手がいる。ノムさんじゃないが、人間形成がなされていく上で技術の進歩がある」と佐藤監督。伸びしろがあるチームに「次もコーチングですよ」と笑う。仙台を率いて連覇した00年以来のウインターカップ制覇へ-。精密なパスと鋭い動きの「IDバスケ」が存在感を示した。