<全国高校バスケット選抜優勝大会:桜花学園82-46札幌山の手>◇女子準決勝◇27日◇東京体育館

 女子準決勝で札幌山の手は今大会2連覇中の桜花学園(愛知)と対戦し、完敗した。桜花学園の超高校生級センター渡嘉敷来夢(3年)に24得点を許すなど歯が立たず、道勢初の決勝進出を阻まれた。28日に山形商(山形)と3位決定戦を行い、05年以来4年ぶり2度目となる最高位タイの3位を目指す。

 あまりにも高い壁だった。立ち上がりから桜花学園191センチセンター渡嘉敷の高いディフェンスでインサイドからの攻撃を封じられた。第2クオーターではわずか5得点に抑えられた。渡嘉敷とマッチアップしたセンター長岡萌映子(1年)は「最初のシュートを阻まれてから自信を無くしました。気持ち的に引いてしまった」と圧倒的な高さに戦意を失った。さらに守備でも渡嘉敷に24得点を奪われるなど、まったく歯が立たず36点差をつけられての完敗。上島正光コーチ(66)は「何も言いようがない。無抵抗で終わった」。昨年の2回戦、今年8月のインターハイ準々決勝でともに敗れた相手への雪辱を果たせず顔をしかめた。

 相手先発メンバーの平均身長は175・2センチ。対する札幌山の手は169・4センチと5・8センチの差があった。前日のミーティングでも中での勝負は避ける作戦を練っていた。今野真澄主将(3年)は「中に攻め込んでから外に出して3ポイントを狙っていきました」と予定通りの攻略も、36本放った3Pシュートのうち成功は7本。成功率も19・4%と精彩を欠き攻め手を失った。

 道勢初の決勝は逃したものの4年ぶりの3位を目指し、山形商との3位決定戦(28日)に臨む。上島コーチは「小さいチームは粘りがなければだめ。切り替えて明日はいい試合をしたい」。今野主将も「3年生は最後の試合。絶対に3位には入りたい」と息を弾ませた。【黒川智章】