まもなく開幕する世界水泳福岡大会。14日からいよいよ試合がスタートする。日に日にメディアなどでも盛り上がりをみせており、私もどんな戦いが見られるのかワクワクしている。

なんと言っても今回の見どころは、来年のパリ・オリンピックをかけた熱い戦いだ。

飛び込み競技の選考基準は、個人種目では決勝進出、シンクロ種目は3位入賞で内定することが公表されている。

今回もたくさんのドラマが生まれることは間違いない。ぜひ皆さんにも注目していただきたい。

そこで今回のコラムでは、今大会に出場する選手の紹介をしようと思う。

玉井陸斗(2023年4月9日)
玉井陸斗(2023年4月9日)

飛び込み競技は、男女合わせて9人の選手が選ばれた。

まずは、男子選手から。

10メートル高飛び込みと1メートル飛び板飛び込みに出場するのは、日本の飛び込み界のエース、玉井陸斗(JSS宝塚)だ。昨年の世界水泳(ブダペスト)では、10メートル個人で銀メダルを獲得。まだ16歳の少年だが、間違いなく世界のトップ選手として名前があがる実力者である。今大会でもメダル獲得は、大いに期待できる。

そして、同種目にもう1人出場するのは、大久保柊(昭和化学工業)である。彼の回転力とノースプラッシュは世界でも評価が高い。キレのある演技にぜひ注目してほしい。

3メートル飛び板飛び込みと3メートルシンクロに出場するのは、須山晴貴(日本水泳振興会宇都宮)だ。体格を生かした力強さとジャンプ力は世界でも高得点を狙える。そして須山のシンクロパートナーとして出場するのは、荒木宥図(日本水泳振興会宇都宮)だ。この2人は、5月に行われたワールドカップカナダ大会においてシンクロ種目で銅メダルを獲得している。今では世界のメダリストとなった2人だが、もう1度表彰台に乗る姿を見せてくれることを期待している。

男子の最後は、MIXシンクロ高飛び込みと1メートル飛び板飛び込みに出場する伊藤洸輝(JSS宝塚)だ。高飛び込みと板飛び込みの両種目に出場するのは彼だけ。持ち味のしなやかさと美しい演技できっと上位に食い込んでくれるだろう。

世界水泳福岡大会のプール
世界水泳福岡大会のプール

続いては女子選手。

3メートル飛び板飛び込みに出場するのは、世界でもトップの仲間入りをしている三上紗也可(日体大)だ。彼女は、昨年の世界水泳(ブダペスト)で7位入賞し、3メートルシンクロでは銀メダルを獲得している。武器である5154B(前宙返り2回半2回ひねり)を決めれば今大会でのメダル獲得も夢ではない。

そしてもう1人は榎本遥香(栃木トヨタ)だ。彼女も3メートル飛び板飛び込みで東京オリンピックに出場し、経験を積んだベテラン選手。2人とも決勝へ進む可能性はかなり高い。目が離せない種目である。

10メートル高飛び込みと10メートルシンクロに出場するのは、荒井祭里(JSS宝塚)だ。21年のワールドカップ東京大会で日本人初の銀メダルを獲得し、東京オリンピックへの出場権を得た。長年、日本のトップとして戦い続けている荒井だが、今回も安定した演技で勝負強さを見せてくれることを楽しみにしている。

最後は10メートルシンクロとMIXシンクロ高飛び込みに出場する板橋美波(JSS宝塚)だ。

10メートルを得意とする彼女は、今大会ではシンクロでオリンピックの出場権を狙う。シンクロパートナーである荒井とはコンビ歴も長く、経験も豊富。息ぴったりの演技で、メダル獲得に期待がかかる。

「ドライランド」と呼ばれる会場内のアップスペース
「ドライランド」と呼ばれる会場内のアップスペース

日本人選手にとって、時差も環境の変化もない今大会はチャンス。海外試合に比べて体調管理もしやすく、言葉の壁や移動のストレスも少ない。

しかし、オリンピックがかかった大切な1試合であることには変わりはない。緊張やプレッシャーを感じている選手も多いはずだ。そんな選手たちにとって、応援の力はかなり大きな心の支えとなる。

ぜひ、皆さんも選手の活躍を願い、温かいご声援を送ってあげてほしい。

私も、1人でも多くの内定者が出るよう精いっぱいのエールを送りたい。

(中川真依=北京、ロンドン五輪飛び込み代表)