柔道日本男子の井上康生監督(37)が「色気」を警戒した。

 ドイツで行われた柔道のグランプリ大会を終えて22日に帰国。男子73キロ級を制し、リオデジャネイロ五輪金メダルへ突き進む大野将平(24)について、「今後は道場内外で隙を作らないことが大事」と説いた。決勝戦で初対戦の相手に優勢勝ちしたが、返し技に一瞬バランスを崩した場面があった。「相手を軽く見ていた」という大野に諭したのは自身のアテネ五輪での敗戦。「きれいに勝とうという色気が出た。隙が生まれた」と告げたという。敵はわずかな慢心。大野は「結果に一喜一憂せず、稽古を積んでいく」と表情を引き締めていた。