日本航空石川が抽選で9大会ぶりの3回戦進出を決めた。

 抽選を終えたプロップ藤巻維吹主将(2年)は真っ赤に目を泣きはらした。「あまりにもうれしすぎて」。涙とは対照的に表情は柔らかい。

 シーソーゲームの激闘は、19-14の試合終了間際に追いつかれた。マイボールのラインアウトを奪われ、トライを許した。それでもトライを左隅に追い込んだことで、ゴール後のキックは難しい位置。逆転のゴールは許さなかった。「相手のFWは重いけど、あきらめずに体を張った」(藤巻主将)と、粘り強い守備が運も引き寄せた。

 9大会ぶりの年越しに小林学監督(47)は「感慨深いです」とホッとした様子。今回は初めてシード校を突破しての3回戦進出だ。チーム結成時に掲げた目標はベスト4。1歩近づき、藤巻主将は「国学院栃木の分も頑張る。1戦1戦全力で戦う」と気を引き締めた。