11日に終了した柔道のグランドスラム・パリ大会の男子日本代表が13日、羽田空港に帰国し、井上康生監督は4階級制覇の快勝に「大きな収穫ではあるが、これは始まりにすぎない。海外選手のピーキングはここではない」と慢心がなかった。

 寝技から立ち技への移行が可能となるなど、今年からルールが修正。井上監督は「ネガティブな点はあまり見られなかった。ただ海外勢はここから新ルールを活用した闘い方をしていくだろう」と警戒心を強めた。

 今大会は90キロ級で22歳の向翔一郎(日大)、81キロ級で19歳の藤原崇太郎(日体大)ら若手が頂点に立った。100キロ超級を制した22歳の影浦心(東海大)は「厳しい闘いが続いたが、我慢強く勝ち抜けた。ここからアピールしたら、世界選手権の代表が見えてくる」と笑顔。今春の卒業後は日本中央競馬会に進むことを明らかにした。