ラグビー日本代表は28日、6月のテストマッチに向け、宮崎市内で強化合宿を開始した。

 午前は筋力トレーニングに加え、走り込み直後の疲れた状態で攻守の戦術確認を行うなど、3部練習で体を追い込んだ。

 ピッチには、ゴルフカートを改造した「新兵器」も初登場。今回の合宿を前に日本代表が特別にオーダーしたもので、後部に大型モニターが装着されており、練習シーンの撮影映像を、リアルタイムで、場所を選ばずに見ることができる。

 この日も、即席のミーティングを頻繁に行い、選手間でイメージを共有した。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(48)は「できる限りグラウンドの中で時間を過ごしたい。レビューもすぐに出来るので導入した」と狙いを説明した。

 モニターの三方は黒いパネルで覆われており、雨の中も使用可能。選手にも好評で、SH流大(サントリー)は「頭がクリアになるし、映像を見ることで整理しやすい。時間的にも無駄がないし、合理的」。フッカーの庭井祐輔(キヤノン)も「同じ情報を映像で共有できるので、イメージがしやすい」と歓迎した。晴天時にはドローンを使った映像もリアルタイムで見ることが可能とあり、セットプレーなどでも効果を発揮しそうだ。

 宮崎合宿は6月1日まで行われ、世界ランキング11位の日本は6月9日、16日に同14位のイタリア、23日に12位のジョージアと対戦する。