F1第7戦カナダGPはブレンドン・ハートリーがリタイア、ピエール・ガスリーが11位とノーポイントで終えたトロロッソ・ホンダだが、投入した新型パワーユニットの性能向上を中心にマシンパッケージの進化には大きな手応えを得た。

 ピエール・ガスリーは土曜日のトラブルでパワーユニットを新品に交換し、ペナルティで19番グリッドからのスタート。しかしフォースインディアとハースをストレートでオーバーテイクし、最後は新しいタイヤで追いかけるハースにDRSを使われても抑え切る力走を見せた。レース後のガスリーはパワーユニットの進化に上機嫌だった。

「フォースインディアとハースをストレートで抜いたんだ、こんなの初めてだよ。僕にとってはとても良いことだったし、ホンダはパフォーマンス面でとても良い前進を果たしてくれたと思う。本当にポジティブなレースだったよ。旧型仕様のパワーユニットで走っていたら、たとえ(予選順位通りの)16番グリッドからスタートしていてもここまでポジションを挽回することはできなかったと思う」

 ハートリーは1周目の事故に巻き込まれてリタイア。バリアに押しつけられマシンが横向きに浮き上がるほどの衝撃を受けたため病院での精密検査を受けたが身体に問題はなかった。

 ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、ひとまずパワーユニットの進化に満足の表情を見せた。

「タイヤのデグラデーションだとか空力パッケージの違いによるトップスピードの違いなど色々あるとは思いますが、ガスリーはストレートで他のクルマをオーバーテイクできたし最後にグロージャンを抑え切れたところでパフォーマンスを感じたとレース後にコメントしてくれました。チームもドライバーも今回のアップデートは非常にポジティブに受け止めてくれていて、今回のレース展開の中でその力を発揮したと評価してくれています」

 まずはルノーに並ぶことを目標として今回投入された“スペック2”のパワーユニットだが、その可否の判断は2〜3戦異なる特性のサーキットを走ってからにしたいと田辺テクニカルディレクターは語る。しかし今回の進歩くらいで満足するつもりはない。

「HRD Sakuraで開発を一歩一歩積み重ねてきて、それが今回サーキットでの一歩につながったということです。しかしまだまだメルセデスAMGやフェラーリとの差はありますからこのままでは話になりませんし、まだまだ開発努力が必要です」(米家峰起通信員)