高校生女子組手は井本明里(岐阜・岐中支部)が決勝で船本華穂(岡山・下津井支部)を3-1で破り、初優勝を飾った。

 松涛連盟の高校女王になった井本は、試合中とは別人のような優しい笑顔で言った。「今日は厳しい試合が多かったです。でも、何とか優勝できてよかった」。

 苦しかったのは準決勝。所美侑(岐阜・本巣支部一涛塾)戦は大激戦になった。上段の後ろ回り蹴りを浴びるなどいきなり0-4とリードを許す展開。そこから上段突きなどで1点ずつ積み重ね、5-5から決勝点を奪って逆転勝ちした。

 県岐阜商2年生で学校の空手部でも活躍しているが、この夏の全国総体個人戦の県予選は初戦敗退。その時の相手が準決勝で戦った済美高の所だった。

 総体の借りを返した井本は「来年は個人戦で全国総体入賞を目指したい。私の持ち味は前に出て積極的に攻めること。それができたから勝てました」。うれしい初優勝を自信に飛躍を誓った。

 2位の船本華穂(岡山・下津井支部) 初戦から相手の中に入っていけずギリギリの試合が続いていた。決勝で負けたが、最後は中に入ってポイントを取れたので良かった。

 3位の所美侑(岐阜・本巣支部一涛塾) 悔しかったが、自分から前に出て行くという組手ができていたので納得している。

 3位の松下紗良(岐阜・岐中支部) 高校総体は型で出場するので組手の練習があまりできなかった。勝てると思っていなかったけど、今の力を出し切れた。