W杯(ワールドカップ)最終戦(米国)女子1500メートルで世界新記録をマークした平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)スピードスケート金銀銅メダルの高木美帆(24=日体大助手)が12日、成田空港に帰国した。

大勢の報道陣とファンらに出迎えられ、疲れた表情を見せずに取材に応じた。高木美は「たくさんの方のお出迎えに驚いた。正直、帰国するまでこの状況を予想していなかった。記録更新もうれしかったけど、それ以上に、ハイレベルの選手たちと戦えたことが楽しかった」と振り返った。

レースでは、圧倒的なスピードで会場を沸かせた。平昌五輪同種目のブスト(オランダ)に大差をつけ、1分49秒83の世界新を記録。18年度最終戦で「1分50秒の壁」を破り、快挙を達成した。「平昌五輪の翌年とは思えないぐらい濃い1年だった。来シーズンに向けて、また1つ1つ積み上げていきたい」。世界記録保持者となったが、慢心はみじんもなく「これで終わりではない。記録は常に更新して破っていくもの。これに満足せず、次へ向かいたい」と、さらなる成長を誓った。

最高の形でシーズンを終え、オフに入る。合宿や大会などで自宅へ帰れないことが多く「オフは友達と遊んだり、家族と一緒に過ごしたい。(日本に)着くまでは胃に優しいものを食べたいと思ったけど、着くとあんまり…。取りあえず、お家に帰りたい」と報道陣の笑いを誘い、帰路に就いた。