17年世界選手権女子52キロ級銀メダルの角田夏実(27=了徳寺大職)が、48キロ級で初優勝を飾った。

決勝を含めた4試合をオール一本勝ち。グランドスラム(GS)大阪大会(22~24日)への出場権を獲得し、最軽量級で東京五輪へ望みをつないだ。男子90キロ級では、世界選手権男女混合団体代表の村尾三四郎が決勝で、16年リオ五輪金メダルのベイカー茉秋を破り、初優勝。大会後には、全日本柔道連盟の強化委員会が開催され、GS大阪大会に出場する男女各階級4人の日本代表が決まった。

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52キロ級の「寝技の女王」は、48キロ級でも強さは健在だった。決勝の1分32秒。角田はともえ投げで渡辺の体を回して畳に落とした。「『負けたら引退かも…』と悩んでいた。国内で勝てないとこの先はないと思っていたので、この優勝は大きい」。52キロ級は世界選手権2連覇の阿部詩らがいるため五輪代表は難しいと考えた。約2カ月前から階級変更を意識して今大会に臨んだ。48キロでは元世界女王の渡名喜風南を追う立場だ。代表権を勝ち取るためにも「全試合勝つしかない」と闘志を燃やした。