東芝が力業で開幕2連勝を手にした。3-7とリードされた前半27分、敵陣ゴール前25メートル地点で反則を獲得すると、タッチを狙わずにスクラムを選択。

ゴリゴリ押し込み、コラプシングで再び反則を誘う。すると、またスクラム。立て続けに5度の反則を得て、全部スクラムを選び、プレッシャーをかけ続けた。トッド・ブラックアダーヘッドコーチ(HC、48)は「スクラムはとても良かった。あそこは優位性を確信していたし、相手がシンビンで1人少ないこともあった」と説明した。日本代表主将でフランカーのリーチ・マイケル(31)は「スクラムは有利に立っていたから。あれが(勝利に)つながった」という。

スクラムに絶対の手応えがあり、マイボールラインアウトを2度ミスしていたこともあり、力で押した。“5連続スクラム”は得点につながらなかったが、前半終了間際にフランカー李聖彰(28)が決め、8-7と逆転したトライは「反則→スクラム選択」のセットプレーから生まれた。

優勝5回を誇るトップリーグで昨季は過去ワーストの11位に沈んだ。強豪復活をかけた今季、開幕戦で昨季準優勝サントリーを破り、この日はボーナスポイント(3トライ差以上)付きの快勝だ。リーチは「この2試合でチームも自分も良くなっているけど、もっと仕上げていきたい。個人的にはまだ65点。次は100に持って行かないと勝てないです」と貪欲だった。