男子の仙台商が大会2連覇中の東北に3-1で勝利し、3年ぶり7度目の優勝を決めた。昨年12月にU-18日本代表候補に選出されたエース山元快太(はやと、2年)が23得点の活躍でチームをけん引。来年1月5日に東京で開幕する高校選手権(春高バレー)出場を決めた。

逆境を、はねのけた。身長192センチのエース山元は、序盤から厳しいマークにさらされる。アタックの際は複数のブロックに苦しんだ。それでも「3年生とプレーできるのは春高が最後。先輩たちと1秒でも長くバレーがしたいので、絶対に負けないという一心だった」と、闘志に火がつく。最高到達点342センチを誇る高い打点のスパイク、さらにはブロックで得点を重ねる。2セット連続で先取も、第3セットを落とし相手に流れが傾きかけたが、第4セットは7得点と奮闘。最後は相手のサーブがネットに直撃し、歓喜の瞬間を迎えた。

ラストチャンスでつかんだ優勝。主将としてチームを鼓舞し続けた鈴木晴之(3年)は「去年、一昨年と負けて、今年こそ三度目の正直で、リベンジできてとてもうれしい」と笑みを浮かべる。全国デビュー戦となる山元は「最後まで打ち切れるような、全国大会で5本の指に入るようなスパイカーになりたい」と鼻息も荒い。春高での最高成績は17年の8強。役者がそろった21年は「日本一」を合言葉に、歴史を刻んでみせる。【相沢孔志】