<フィギュアスケート:世界国別対抗戦>◇15日◇女子ショートプログラム(SP)◇丸善インテックアリーナ大阪

2年に1度の団体戦が開幕し、日本のエース紀平梨花(18=トヨタ自動車)が最終滑走で登場し、4位だった。

腰痛を抱えた中での出場で、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。「調子的には入れたい」と復調は感じていたはずだったが、軸が大きく傾いた。

その後は修正。3回転フリップ-3回転トーループの2連続、最後の3回転ループを成功させて、演技を終えると思わず笑みをこぼした。

得点は69・74点。アンナ・シェルバコワ、エリザベータ・トゥクタミシェワ(ともにロシア)と坂本花織に次ぐ4位で17日のフリーを迎えることになった。

演技後に行われたオンライン取材の一問一答は以下の通り。

-SPを終えて

紀平 3回転半は後ろの方に軸が傾いてしまった。タイミングを、フリーに向けて確かめたい。ほかのジャンプは落ち着いて跳ぶことができました。ノーミスを目指していたので、フリーはノーミスの演技がしたい。

-腰痛など状態が良くない中での3回転半

紀平 (大阪に)来る前はダブルアクセル(2回転半)で、と決めていたんですけど、思っていたより感覚が良かったので、感覚がいいなら挑むべきかなと思って。ミスが出たのは仕方ない。挑戦したからこそ学べたと思うので、学べたことをフリーに生かせれば、この挑戦が良かったものになると思います。フリーでは(トリプル)アクセルを決めたいです。

-今日の腰の状態は

紀平 ちょっとは良くなっているかな、とは思いました。でも、やればやるほど悪化するので。しっかりした日常生活をして、アイシングをして、湿布を貼って。日に日には良くなっているんですけど、また今日かなり動いたので明日どうなるか分からないですけど、気持ちは決めたので、何があっても諦めない…諦めないというか、何があっても強気で前を向いてやりたいと思います。

-前向きな理由は

紀平 いつも通りスケートを楽しみながら。アクセルとか難しいことをしていなかったんですけど、3-3(連続ジャンプ)とか普通の3回転ジャンプはもっていけるように。やりたいことをやらなければいけない、と自信にもつながっているかもしれない。こういうアクシデントみたいなことがあって。でも、ネガティブな気持ちで起きた事故、痛みじゃなく。しっかり練習していた中で出てきた痛みだったので、自分に与えられた経験というか試練というか、必要な学びととらえているので。そういう意味で、あまりネガティブな方向にならなかったのかなと思います。

◆世界国別対抗戦 7度目の開催となる国際スケート連盟(ISU)公認大会。世界6カ国が男女シングル各2人、ペア1組、アイスダンス1組の4種目8人で争う。各種目優勝は12点、2位は11点…と与えられ、合計点で優勝国を決める。日本の他にロシア、米国、フランス、イタリア、カナダが参加。SP、フリー(アイスダンスはリズムダンス、フリーダンス)ごとに区切り、総合得点での順位は得点としない。各出場者(組)の総合得点はISU公認記録となる。

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