男子で3年ぶりのGPシリーズ優勝を達成した宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が一夜明け、報道陣のオンライン取材に応じた。

フリーでは冒頭に4回転ループを決めるなど合計290・15点。自己ベストを更新し、通算5度目のとなるGPファイナル進出を決めた。

「1番になりたい」という思いにも言及した。2位が多く「シルバーコレクター」との見方をされることもある。葛藤はあるのか尋ねられると、こう答えた。

「葛藤は正直、全くないです。シルバーコレクター…はたして、これが皆さんにとって、僕に付いた、あだ名なのか分からないけれど、シルバーコレクターも悪い気はしない。言う人に悪気があるのなら、うれしくないけれど、最初に聞いた時、悪いことという認識はなかったです。2位という順位がいかに難しいかは自分でも認知していたので葛藤は全くない」

「ただ、順位じゃなく、自分の立ち位置が1位を争い続ける選手になったことがない。世界選手権、ファイナルで、どうしても良くて2位。僕の中で、そこにいる自分に今まで満足していたところがある。そこを1度でいいから、破って、ちゃんとトップで争う選手になりたい。それが結果的に1位になりたいと受け取ってもらっても構わないけれど、ちゃんと1位を争える立場に立ちたいっていう意味があります」

-銀メダルを獲得した18年平昌オリンピック(五輪)の前は「羽生選手に勝ちたい」という言葉があった。その時との違いは

「その時は、前まではそうなれたらいいな、うれしいなっていう感じで。自分のやれることをやって、なれたらうれしい。今は、なれたらうれしいな、っていうより、なれるような練習をしていこう、っていう考えですね。そういう目標じゃないけれど、自分を、ここが限界と決めずに、どんどん先を見据えて成長していきたい意志が、今はあるのかなと思います」