フィギュアスケート男子の冬季オリンピック(五輪)2連覇王者で、現在は右足首を負傷中の羽生結弦(26=ANA)がグランプリ(GP)シリーズ最終の第6戦ロシア杯(26~28日、ソチ)も欠場することが17日、日本スケート連盟から発表された。

◆羽生のGPシリーズ欠場

初参戦した10-11年シーズン以降、エントリーしていた中では今回が4試合目となった。

最初は17-18年シーズンのNHK杯。公式練習中に4回転ルッツを試みて転倒し「右足関節外側靱帯(じんたい)損傷」の当時診断で欠場した。この後、ぶっつけ本番の平昌五輪で2連覇を達成している。

2度目は18-19年シーズンのGPファイナル。フィンランド大会とロシア杯を2連勝して進出を決めていたが、そのロシア杯で右足首を負傷しながら強行出場した代償で、GPファイナルに出られなくなった。診断名は「右足関節外側靱帯損傷、三角靱帯損傷、右腓骨(ひこつ)筋腱(けん)部損傷」だった。

3回目が、先週末まで行われた第4戦のNHK杯(12~14日、東京・代々木第1体育館)で「右足関節靱帯(じんたい)損傷」が理由と発表された。最後が、今回の第6戦ロシア杯となった。

昨年はシニア転向後、初めてエントリーせず。新型コロナウイルスの流行を受け、自身の感染予防や感染拡大につながる人流抑制の観点などから、エントリー発表前の8月に全戦欠場を決断した。

その後、年末の全日本選手権(長野)に出場。暗い世相を少しでも明るくできれば、とロックナンバーのショートプログラム(SP)「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を演じ、新フリー曲「天と地と」も初披露して優勝した。今年3月の世界選手権(ストックホルム)では3位の成績を残していた。【木下淳】